2004/12/09

安保理改革:日本の常任理事国入り

皆さん、

今日、天皇誕生日のレセプションに参加しました。夕刻の国連本部に訪問者用の入り口から入り、四階のDelegates' Dining Roomに到着すると、各国代表団や国連職員の長い列ができていました。原口国連代表部大使夫妻にご挨拶して入ると、大きなホールはほぼ満員でした。イースト・リバーを前にしたすばらしい夜景を横目にたくさんの方にお会いしました。様々な話題が飛び交いましたが、トップは安保理改革、次点は国連フォーラムでした。

ハイレベル・パネルの報告書が出たあとでしたし、昨日のNHKのニュースでアナン事務総長と会談する原口大使を見たばかりですから、私の話も安保理改革に向いたようです。報告書についての意見を求められたのですが、「安保理の組織改革についてはA、B、二案ありますが、理事国を24に拡大することでさらに多くの総意が得られることが一番のミソでしょう」とやや月並みな答えになりました。

A案は「拒否権無し常任理事国」を6カ国追加、後は地域割りの代表によるローテーションですから、常任理事国入りできない国の反対や地域内の競争で合意が難しいかもしれません。B案は常任理事国の追加なし、「半常任理事国」8カ国と11カ国のローテーションですから、常任理事国入りをめざす、日本、ブラジル、インド、ドイツの四カ国は反対でしょう。いずれにしろ、このような具体的な案が検討され、古くなってしまった安保理の構造を21世紀に適したものに変えていくなどという機会はそう何度もないでしょうから、来年秋の総会では3分の2以上のの賛成を得て、総意の得られる改革を行ってほしいものです。

その中で、日本など4カ国が目に見えるキャンペーンをやっていることは大変印象強く思います。北岡大使も来年の日本の安保理入りを控えてウォーミング・アップが進んでいるようでした。プーチン大統領がインドの常任理事国入りを支持したり、これからいろいろな動きがでてくるのでしょう。2005年が楽しみです。

ところで、国連フォーラムについてたくさんの方から励ましの言葉をいただきました。最後に原口大使にお礼を述べたときも、「フォーラム見てますよ」と声をかけてくださいました。大使、ありがとうございました。

ユニセフ 久木田

1 Comments:

At 1:44 PM, Blogger Team UN Forum said...

皆様

JICAの理事長室で緒方の補佐役を務めている鈴木規子です。田瀬さんからのお誘いで最近フォーラムに参加させていただきました。今回、初めて投稿させていただきます。私は1996~98年、外務省に出向し国連代表部の経済部に約2年間籍を置き、第二委員会やECOSOC、UNDP、TICADなどを担当しました。

今回の国連改革、皆様ご指摘のとおり極めて重要な機会だと思います。97年のラザリ総会議長の下での改革の機運が潰えて以来、ようやく来たチャンスです。第二次大戦直後の政治体制の下で成立した現在の国連のシステムがもはや有効性を失っていることは自明の理です。

なかでも日本において話題になっている日本の常任理事国入りに関連して、危惧される国内情勢があります。それは、ODAの削減です。現在、まさに来年度予算の獲得に向けた攻防が行われていますが、ODAはどう見てもさらなる削減が予見されます。軍事的な貢献については実質上かなりの制約がある日本にとって、国際貢献はまさに、外交(国際社会の一員としての外交面でのリーダーシップの発揮)とODAに尽きます。この重要な時期において、対中援助に係る議論が特にネガティブな要因となって、ODAがさらに削減されるとすれば、パネル報告にある「資格(0.7%の達成に向けた努力)から遠ざかることは必至です。ODAについては、よく「量」よりも「質」が重要という素人の議論が展開されることがありますが、「量」も「質」もともに追求することこそ、常任理事国入りを念頭に置いた日本の国際貢献につながるものと思います。

常任理事国入り実現のための努力は、もちろん国連外交や各国ベースでの外交上の働きかけが重要なことは当然ですが、それをきちんと裏打ちする日本国内における予算上の手当てや、それを促す国内世論形成への働きかけが同様に忘れてはならない視点と考えます。

鈴木規子
独立行政法人 国際協力機構
理事長室 秘書役

 

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