2005/02/27

説明責任再論

DCフォーラム、NYフォーラムのみなさま

 昨夜以下の演劇を見てまいりました。我が国が様々な理由から海外青年協力隊を最後にせざるを得なくなったときの「最後となるかもしれない候補生」やJICA研修センター、本部、そして外務省の人間のやりとりを先鋭かつありそうな感じで生々しくとらえた演劇です。
 実は2003年に上演されたそうで、協力隊OBOGからも支持を得て再演を決めたそうです。僕も突然講演依頼をメールでもらって昨日国際交流基金ホールで見てまいりました。今後は山口県と沖縄県で行うそうです。かなり平田オリザさんの脚本による「劇薬」ともいえますが、独立行政法人であるJICAと基金がバックアップしているところが面白いです。
http://www.seinendan.org/jpn/info/index.html

 実は昨日と今日僕は人事院のリスク管理と説明責任という集中研修に出ており、行政機関の失敗学や、費用対効果、説明責任をかなり本音と実例を含めてぎりぎりまで議論してきました。
 圧巻は、3年前に作成された模擬演習ですが、ある県で地震がおきてライフラインが寸断され、対策本部の初動の遅れもあって食中毒と栄養失調で乳児が死亡したというかなりリアルな条件を与えられ、直前まで会見する市民部長側と記者側になるか分からず、ぎりぎりと記者レクをさせられたときは、さすがに10年ほど前に外務省の報道課にいて様々の記者ブリーフの司会を行った僕としても胃がぎりぎり痛み、また、10年たつと変わるところもあるものだな、と痛感しました。
 また、環境条約や環境関連の国際機関にこの景気の低迷期に引き続き分担金を拠出し続けることについての僕のプレゼンをはじめ各行政機関の参加者の説明責任を意識したプレゼンをめぐりかなり激しいやりとりとなり、なかなかだなあと痛感した次第です。

 その意味で、僕自身も納税者への「説明責任」、「費用対効果」なるもの、また、一方で、民間を補う「公共サービス」の意味等をめぐってどうどうめぐりをしている最中に、上記の演劇とめぐり合って、ある一面国家公務員として誠実に仕事をしようと努めている、一方、納税者として、また、愛しい我が子に引き渡せる日本であって欲しいと思う親として、「何も変わらなかった日本」でしたか、堺屋太一さんの小説などと重ねて、ちょっとブルーにでも、演劇には正直楽しませていただいた自分がいることを申し添えます。

 以上、舌足らずですが、皆さんは上記の演劇のアドレスのあらすじや、僕のココ最近の体験を読んでいかがお考えですか?

よしはらけんご拝@外務省地球環境

3 Comments:

At 11:12 PM, Blogger Team UN Forum said...

DC及びNYフォーラムのみなさま
 下記のような記述をしていましたら3月1日付で考査・政策評価官室の首席事務官を拝命しました。わかりにくいですが、要するに政策評価法の担当です。
 ODA等の事業系を除けば、行政の評価手法はなかなか難しいものがあり、特に外交は連綿と続き、また、相手があることなので、「歴史の審判に委ねる」こと、または外交史料館で渉猟してはじめてわかることも多かろうと考えます。
 一方で予算単年度主義をもち、毎年予算要求をしていることは外務省も他の省庁と同じであり、苦しくともなんとかplan do see acitonなりとも評価手法を考えていく必要があると直感しています。
 その中で広報やパブコメ等双方向のコミュニケーションの仕組みも作成し、効率的に実施する必要があろうかとも感じます(小官も13年前、外交官としての振出を草の根無償担当からはじめたとき、distributionだけで精一杯、でも疑問だったのですが、今の経済協力の業務の多さを見ると傍目でよくわかっていないのかもしれませんが、ため息が出ます。)。
 かつて情報公開法で3年弱対応しましたので、説明責任の車の両輪である政策評価法に携われることは自分の知見に相乗効果が生まれるものと割り切ってない知恵を絞ってみようと考えます。
 なにかしら、ここの場、または直接小生宛にメールを下さると助かります。
今後ともよろしくお願いいたします。
よしはらけんご拝@外務省考査・政策評価官室

 
At 1:33 AM, Blogger Team UN Forum said...

吉原さん、NYForumのみなさん、

 少しお久しぶりです、Rutgers大学の院生長田です。
 説明責任論についてですが、ぼくはよく分かっていません。というのも、「要するに知っていることを洗いざらい説明する以上に何があるのか?」と思っているからです。まあ実際のところ説明責任論というのはいかに説明を最小限に切り上げるか、という議論だと思っているのですが、どうなのでしょうか?何も知らないくせに、すみません。
 それから、平田オリザさんの演劇のあらすじ、ホームページで見せていただきましたが、将来政府債務増大で日本の海外援助が打ち切られる、というのは先を見通した面白い視点ですね。こういう将来を考えられる人がもっとたくさん出てくるはとても大事だと常々思っているので、うれしく思いました。
 最後に、吉原さん、新しいお仕事がんばってください。


Tatsuya Nagata
PhD Student in Global Affairs,
Center for Global Change and Governance,
Rutgers, State University of New Jersey, Newark

 
At 1:37 AM, Blogger Team UN Forum said...

長田さん、NYフォーラムの皆様
 民間企業の業績評価から公共部門に導入された政策評価、実績評価の手法はまだ日が浅く、先端を行っているアングロサクソン系の諸国でも試行錯誤が続いています。
 しかし、英國でもサッチャーの頃からかなりこれらに基づいて組織再編が行われており、米国でもかなりの研究が続いています。
 我が国の政策評価法も見直しの時期を迎えており、外交の特質を見極めつつ、行うことはなかなか苦しい作業で毎日の議論が、ケンブリッジ大学時代のスーパービジョンを思い出させます。
 長田さん、NYフォーラムの方からも知恵を頂ければと考えます。
よしはらけんご拝@政策評価法と情報公開法で悩みつつ

 

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