2005/03/12

ドナー調整会合の英語

田瀬さん、NY国連フォーラムの皆さまへ。バングラデシュの紀谷より

楽しいエッセイありがとうございました。ちょっと変わった話題ということで、こちら途上国の現地からも報告させていただきます。

私は大学生時代に模擬国連をしていたこともあり、国連の仕事がしたいと思って外務省に入ったのですが、ニューヨークやジュネーブなどの国際会議に出る機会はほとんどありませんでした。しかし、バングラデシュに来てみると、日本のバイの援助に加えて、いわゆる「ドナー調整会合」が最低月1回は開催され、世銀・ADB・IMFや国連諸機関、そして米・カナダ・オーストラリアや欧州諸国などが同じテーブルについて議論する場に参加することとなりました。こ
こに着任して、もう1年半以上になります。

実際にやりとりをしていて、必要な英語力については次のように感じました。
(自分がどの程度できているかは棚にあげさせていただきます・・・)

(1)簡潔ながらも丁寧に、言いたいことを過不足なく表現する力
特に会議の席上では、議論の流れに影響を与えたり、考慮すべき要素を提示したりする発言は尊重されます。発音や流暢さはともかくとして、内容のあることを、趣旨が十分わかるように、論理的に表現する英語力が求められると思います。

(2)相手の立場に立って、表現する力
コミュニケーションは相手があってのものですので、相手に理解され、影響を与えるようにするためには、自分の発言が相手にどのように受け止められるかを考えながら、タイミングと表現を選ぶことが大事だと思います。他の人たちの発言に言及しながら、重要なところは強く主張しつつ、そうでないところは控えめに振舞うなど、いわゆる思いやりを言葉で示すことが、(中身に加えて)かなり大事な要素と思います。

(3)事前準備と事後のフォローアップ
英語プロパーの問題ではないかもしれませんが、事前に準備作業をしてきた上で発言すること、また自らの発言を後でフォローアップすることなど、汗をかくことの積み重ねが、結局は英語力に勝る重要性を持つのではないかと感じています。言葉が十分でない場合は、席上資料で補足したり、事後にメールで流したりといった気配りや作業で、英語力は大いに補えるように思います。

はからずも、途上国の現地で先進国・ドナー同士の「マルチ外交」を実感しているわけですが、ある程度の英語力は大事なものの、結局は「人となり」といいますか、その人がどれだけ信頼できるか、ということで仕事が進んでいるように思います。

以上、田瀬さんの投稿に対して感想を述べさせていただきました。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home


Click Here