2005/08/23

ニジェールの飢餓と教訓

コフィアナン氏が今日ニジェールに入りしたといいます。国連配信のニュースによれば 350万人が危険な状態にあるとのこと。今年6 月にはG8サミットでアフリカ問題が主要課題として議論されたし、ニジェールは既に1970 年代初期に深刻な飢餓を経験しています。過去の経験や、経済主要国の宣言に関わらず、どうしてまた惨禍は繰り返されるのでしょう。失敗から得た教訓が必ずしも未来のケースに当てはまる訳ではないですが、ここからどのような教訓を得られるのか、考えてみたいと思います。また、飢餓問題を専門とする方がいらしたら、率直に教えを乞いたいと思います。

今回の飢餓の原因は、干害や虫害等が各種メディアで挙げられていますが、ニジェール国内での昨年の農作物生産量は、例年の平均を下回る程度で、 350万人が飢餓のリスクにおかれるようなレベルではないといいます。やはり、セン教授の「飢餓は食料不足によって起こるのではなく、その配分方法によって起こる」というテーゼはここにも当てはまるように思われます。英エコノミスト誌( 2005年8月20日号)によれば、ニジェールの飢餓は、国内の穀物価格の上昇が主な原因だそうです。これは①コートジボアールやナイジェリア等の近隣諸国が穀物不作を解消するためにニジェールから穀物を多く輸入したこと、②ナイジェリアが鳥肉産業を支えるために鶏の飼育に必要な穀物を多くニジェールから輸入したこと、また③ナイジェリア、マリ、ブルキナファソがニジェールへの穀物輸入を制限したことにあるとのこと。加えて、ニジェール国内で家畜の売買価格が低迷したことも、穀物価格の増加と相まって、ニジェールの人々の穀物購買力低下の原因となったといいます。UNDP統計でも177か国中176番目にランクされる最貧国のニジェールと隣国ナイジェリアとのGDP差は10倍程度で、このように経済格差がある国家間同志で市場競争が食料を対象として行われた場合、弱者が払う代償は、あまりにも大きいと考えます。ニジェール政府が対面を保つために、問題を隠し、国際機関に救援要請を出すタイミングを遅らせたことも問題を深刻化させた原因の一つだそうです。また、表には出てきていませんが、内部の腐敗も問題を複雑にしている原因の一つかもしれません。

さて、どのような教訓が考えられるのでしょう。複雑な原因が背後にある限り、一時的な食料配給は危機にある多数の命を救うものの、根本的な解決にならないと思います。エコノミスト誌は、ニジェールに雇用の機会を与えることで購買力を高めることを飢餓対策として挙げていますが、他に方策はないでしょうか。

一つ考えられることは、飢餓の早期警報の機能を高めることと援助側がそれに敏感になることかもしれません。津波等の自然災害と異なり、飢餓の早期警報は可能だそうです。実際、MSFは今年始めにニジェールの飢餓についての警報を出していましたが、人道支援が開始されたのは、メディア等がニジェールの惨禍を報道し始めてからで、それは「国内の最悪の事態が過ぎた後」だったそうです。二つめに考えられることは、G8等で貧困問題が議論される場合、具体的な援助計画や金額までどうにか落とし込むことと思います。それが、主要課題として謳われていたならばなおさらのこと。実際今年6月のスコットランドで開かれたG8サミットはアフリカの貧困問題が主要課題の一つでしたが、ロンドンテロの混乱もあって、具体的な援助額は出てこなかったと聞いています。さらに、市場への介入も方策として考慮できると考えます。飢餓の恐れのある国に対して、国際機関が穀物購入の援助金を出す、また地域会合が開かれる場合、議題に食料市場と食料の安全保障の問題を加える等。4つ目に、国際機関と国との風通しも重要だと思います。国家が対面を保ちたい気持ちも十分理解できますが、国家のプライドは何百万の人の命に勝るものではないと。援助機関と国家が、適時に救援申請を出せる関係性でありえたらと願います。


2005年
JPO派遣候補者

Maiko Tajima
M.Sc. in Forced Migration, QEH, University of Oxford

1 Comments:

At 11:51 PM, Anonymous Anonymous said...

[b]REAL[/b]
[b]HOT Sex Live Sex,[/b] http://www.espnnn.com

[b]Korean SEX Live[/b], http://koreanfriendfinder.com/go/g1128766-po

[b]Fetish Sex And Bizarre Sex[/b], http://alt.com/go/g1128766-pmo

 

Post a Comment

<< Home


Click Here