2005/08/03

NY国連フォーラム 「フィールド・エッセイ」 第1回(1)

皆様、お元気でいらっしゃいますか。幹事の粒良です。

先日、誤ってお送りしてしまいました、「フィールド・エッセイ」を改めましてお送りいたします。第1回目は、本MLにもよく投稿されている、UNDPカンボジア事務所の小西洋子さんに書いて頂きました。

本企画「フィールド・エッセイ」は、フィールドでご活躍されている日本人の方に、フィールドでの主に国連の活動についてエッセイを執筆いただき、NY国連フォーラムのメーリングリスト・ウェブサイトを通じてこれを共有し、フィールドの現実についての理解を深めようというものです。

今回のエッセイは、2回に分けてお送りいたします。nyunforumの皆様におかれましては、ご感想などをお送りいただければ幸いです。

また、フィールドの国連機関に勤務されている方々で、本フォーラムの趣旨にご賛同いただき、エッセイを執筆してくださる方がいらっしゃいましたら、私までご連絡いただければ幸甚です。

粒良麻知子
Email: tsubura@zae.att.ne.jp

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 NY国連フォーラム 「フィールド・エッセイ」 第1回
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●小西洋子氏(UNDPカンボジア事務所)●

略歴:大学卒業(国際関係/国際法)後、日本およびカンボジアでボランティア活動に従事した後、イギリスにて社会開発の修士。JICE研究員としてJICA調査研究課にて各種国別・分野別援助研究会の事務局およびタスク(1998-2000年)、在フィリピン日本大使館経済班専門調査員として草の根無償を中心としたNGO支援および連携の促進、ODA広報等(2001-03年)。外務省、JICA、JBICで短期の仕事を経て、2004年9月よりUNDPカンボジア事務所のGovernance ClusterでGovernance Specialistとして勤務。

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カンボジアに着任して10ヶ月が経とうとしています。今エッセイを書いてみて、随分滞在しているのに最近来たばかりのような気がまだしています。

もともとは地方分権関連をやるはずだったのですが、ナショナルオフィサーのリクルートメントと重なったりして、現在、援助協調関連、情報アクセスと市民参加の促進、公務員制度改革(Public Administration Reform)、ICTと開発、マイクロファイナンスといったところを担当しています(担当分野は事務所のニーズやタイミングによって流動的です)。

来た当初はあまり仕事がなく、事務所で関連ペーパーを読み、マイクロファイナンス・イベントの調整を通じて事務所でのラインや仕事の仕方を学ぶという感じでした。11月にNY本部で短期研修を受け、その前後から、援助協調関連の引き継ぎを受け、ちょうど大きく動いていた調和化の流れになんとかついていく一方、UNDPが政府の援助調整機関(カンボジア開発評議会)に対して行っている支援プログラム[i]の年度評価の実施、2005年の活動計画づくりを政府機関に派遣されているアドバイザーと喧々諤々と行いました。私自身はこれまで調査やfundingする事業の審査・モニタリングを中心と仕事をしていたので、このように技術協力を実際に動かすのは新鮮かつ大変であり、まさにOn-the-job Trainingという感じでした。

2月にはローカルNGOが実施するICTを活用した障害者の雇用創出モデルの拡大支援[ii]の引継ぎを突然受け、同事業のスタディを精査・完成させるとともに、(同事業は本部が管轄する予算のため)NYとの予算の繰越のやりくりを行い、NGOに対しては事業終了の仕方を伝え、3月には事務所が外部委託する会計監査に突入(しかし、自分もよく分かっていないので、一生懸命UNDPの規則・手続きを勉強する)。その一方、よりガバナンス面を重視した「情報アクセスと市民参加の強化[iii]」という新規事業の立ち上げで、予算計画を立て、関係NGOと協議し、コンサルの公募を行い、同分野を勉強するとともにUNDP-APDIP[iv]が支援するIT政策にコメントし、公務員制度改革では、政府とドナー共同のテクニカルワーキンググループに参加して公務員制度問題について勉強するとともに、支援のための他ドナーとのコストシェアリングを検討するといった業務を行っています。

私はUNDPがマクロとミクロをつなげるところ、政策支援やアドバイスをしつつ、草の根で革新的なパイロットを実施しているのを魅力と感じて入ったのですが、こういったことをまとめるプログラム担当[v]についてみて、うまく頭の切り替えと時間の活用をすること、UNDPのモダリティ[vi]と手続きをよく理解し早く慣れること、またよく明示されていない事務所内の仕事の流れの把握とオペレーション担当とのコミュニケーションが重要だと感じています。幸か不幸か私はほぼ全ての異なるモダリティに携わり、調和化の流れでカンボジア政府のオペレーションガイドラインづくりに関わっているので、手続き面について実施と理論の両面から勉強させてもらっています。他方、透明性の確保の点から細かくオペレーション担当(調達・出納・契約等)が分かれており、担当者の役割や仕事の流れと必要手続き・書類を把握するのには、うちの事務所が交差点をはさんで4つの建物に分かれていることもあってなかなか大変でした。また、私が扱う事業のいくつかはハイレベルなイシューを含むため、バランスを保ちつつ事務所上司とアドバイザー両者を補佐・提言することが重要で、そのために情報収集・調整・専門分野の知識を深めるなど自己研鑽することが必要だと感じています。


((2)へ続く。)

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