2005/10/03

平和構築:国連での議論

山内様、久木田様、ニューヨーク国連フォーラムの皆様

コロンビア大学大学院(SIPA)の清水です。山内さん、平和構築委員会についての包括的なご説明、ありがとうございます。平和構築には関心を持っており、興味深く読ませていただきました。

同委員会の活動は、基本的には「助言」や「勧告」となっていますが、安保理理事国、経社理理事国、ドナー、要員派遣国、国連機関、国際開発金融機関、当事国、地域関係国/機関が一同に会するわけですから、実質的な政策対話の場になるチャンスがあると思います。「統合的なアプローチ」は、現場レベルでまずは進んでいるようです(山内さんがシエラレオネの例を挙げられたのに加え、東ティモールでもPKO後の平和構築ミッション(UNOTIL)が設立され、長谷川SRSGがUNOTILの長、常駐調整官、UNDP常駐代表を兼ねられています)。これをニューヨーク・エンドでも進め、国際社会の関心の惹起と資源の動員を図っていこうというのが、同委員会の意義だと思います。

今日、コロンビア大学のマイケル・ドイル教授と議論していて出てきた話なのですが、懸念としては、意思決定がコンセンサス方式とされていることです。それ自体は委員会の性質を考えれば自然なことだとは思うのですが、コンセンサス方式は全てのメンバーが拒否権を有するということであり、議論の対象とは関係のない自国の国益のために、票を「人質」とする国が出てきて、意思決定が遅れるおそれがあります。ここでドイル教授は、マケドニアが台湾と国交を持っていたことを理由に、中国がマケドニアPKO(UNPREDEP)の延長に拒否権を発動した例を挙げられました。せっかく平和構築委員会を設立しても、このような事態が生じれば、平和構築委員会なんて作らなければよかった、なんていう話になりかねません。

ではどうしたらいいのか、という肝心なところでアイデアはないのですが…。成果文書で定められた期限まであと3か月しかありませんが、同委員会が無用の長物とならないよう、設立の趣旨に合った十分な機能ができるよう、良く設計される必要があると思います。

あとは、日本としてどのように関わっていけるかという点にも興味があります。常設基金には多かれ少なかれお金を出すことになるとは思いますが、平和構築事務局にもぜひ人を出せればいいのではないかと思っています。

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