2005/10/03

J. Sachs: MDG and IMF-援助と自立の問題

フォーラムの皆様、こんばんは

コロンビア大学の橋本と申します。亀井さんと同じ、J.サックス教授の授業に出ています。

先日、教育開発政策の授業にゲストスピーカーとしてお越しになった、ユニセフのシニア教育アドバイザー、キャロル・ワトソン博士からもサックス教授と同じような趣旨のご意見を伺いました。いわく、援助に依存して一国の開発を進めることに対する心理的反発が強いのはなぜなのか。持続可能性の問題や国家としての自立の問題が取りざたされるけれど、なぜわれわれはいまだに国家という枠組みにとらわれた思考でしか問題を見ることができていないのか。一人ひとりの「人間」の視点に立てば、援助増額が当然の論理的帰結ではないのか。

一方で、この夏インターンをさせていただいたユニセフガーナでは、アフリカ人の上司が重債務国への債務帳消しはすべきではなかった、たとえ何十年かかっても、借りたものは返すべきだという基本的なことをアフリカ人は学ぶべきであり、アフリカの飛躍に最も必要なのはアフリカ人自身の援助依存症からの脱却である、と熱弁をふるっていました。

援助が最終的に一国の自立を目指すものであることについては、議論の余地はないと思います。しかしながらその過程で、援助依存症を避け、途上国が自立した政策運営を行うことは非常に難しいと思います。そのためにはMDG達成だけにとらわれて近視眼的になるのではなく、MDGの先を見据えた自立へ向けた開発政策が、援助側・被援助側双方にあること、が重要なのではないかと思います。同時に、ワトソン博士のおっしゃるように、国家という政治的枠組みに支配されていない、市民社会からの援助が、もっと安定してかつ大規模になっていけば理想的なのかなあ、などとつらつらと考えました。

実際に開発現場で活躍されている皆様は、援助と自立のジレンマにどのように対応されているのでしょうか?



橋本 のぞみ
コロンビア大学 国際行政学院
政治経済開発専攻

0 Comments:

Post a Comment

<< Home


Click Here