2005/02/27

説明責任再論

DCフォーラム、NYフォーラムのみなさま

 昨夜以下の演劇を見てまいりました。我が国が様々な理由から海外青年協力隊を最後にせざるを得なくなったときの「最後となるかもしれない候補生」やJICA研修センター、本部、そして外務省の人間のやりとりを先鋭かつありそうな感じで生々しくとらえた演劇です。
 実は2003年に上演されたそうで、協力隊OBOGからも支持を得て再演を決めたそうです。僕も突然講演依頼をメールでもらって昨日国際交流基金ホールで見てまいりました。今後は山口県と沖縄県で行うそうです。かなり平田オリザさんの脚本による「劇薬」ともいえますが、独立行政法人であるJICAと基金がバックアップしているところが面白いです。
http://www.seinendan.org/jpn/info/index.html

 実は昨日と今日僕は人事院のリスク管理と説明責任という集中研修に出ており、行政機関の失敗学や、費用対効果、説明責任をかなり本音と実例を含めてぎりぎりまで議論してきました。
 圧巻は、3年前に作成された模擬演習ですが、ある県で地震がおきてライフラインが寸断され、対策本部の初動の遅れもあって食中毒と栄養失調で乳児が死亡したというかなりリアルな条件を与えられ、直前まで会見する市民部長側と記者側になるか分からず、ぎりぎりと記者レクをさせられたときは、さすがに10年ほど前に外務省の報道課にいて様々の記者ブリーフの司会を行った僕としても胃がぎりぎり痛み、また、10年たつと変わるところもあるものだな、と痛感しました。
 また、環境条約や環境関連の国際機関にこの景気の低迷期に引き続き分担金を拠出し続けることについての僕のプレゼンをはじめ各行政機関の参加者の説明責任を意識したプレゼンをめぐりかなり激しいやりとりとなり、なかなかだなあと痛感した次第です。

 その意味で、僕自身も納税者への「説明責任」、「費用対効果」なるもの、また、一方で、民間を補う「公共サービス」の意味等をめぐってどうどうめぐりをしている最中に、上記の演劇とめぐり合って、ある一面国家公務員として誠実に仕事をしようと努めている、一方、納税者として、また、愛しい我が子に引き渡せる日本であって欲しいと思う親として、「何も変わらなかった日本」でしたか、堺屋太一さんの小説などと重ねて、ちょっとブルーにでも、演劇には正直楽しませていただいた自分がいることを申し添えます。

 以上、舌足らずですが、皆さんは上記の演劇のアドレスのあらすじや、僕のココ最近の体験を読んでいかがお考えですか?

よしはらけんご拝@外務省地球環境

2005/02/24

台湾/ローカルジャスティス

UNフォーラムの皆さん、こんにちは

長田さん、いつもガバナンスに関する投稿をありがとうございます。日本が主張する「モダン」な捉え方と、アメリカが主張する「ポストモダン」な捉え方という整理もとても分かりやすいと思いました。一方で、社会の状況としては日本もアメリカと別の意味でポストモダンな部分を持っていて(このことは10代、20代に顕著だと思いますが、実は年齢性別によらないとも感じます)、日本社会はプレモダンとポストモダンの混在かなと思います(主流の「主張」はご指摘のとおり「モダン」ですが)。

台湾問題への言及もありがとうございます。長田さんのご投稿を読んだ直後にNYタイムズで関連の記事を読み、タイムリーだと思った次第です。台湾問題というのは、ある見方では「内戦」civil warだと思います。ホッブズ以来、「外戦の理論」はあるが「内戦の理論」というのは追求されてこなかった、という指摘をなにかで読んだことがあります。もし「外戦論」に対置する「内戦論」の最前線をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひご投稿いただければと思います。

次に、ローカルジャスティスについて。ジャスティスにも、パーソナル、ローカル、そしてグローバルの3つがあるように思います。「公共の討議」は、西欧出自のパーソナルかつローカルなジャスティスだと思いますが、このジャスティスの特徴的なことは、まさにパーソナルであるがゆえに、最初はローカルだった(今もある意味そうですが)にも関わらず、「ポータブル」だということだと思います。私はこの理由は、人間が誰でも「精神/理性」、さらには思考能力/言語操作能力を持っているからだと考えています。

それに対して、非西洋(西欧において「東方的」/「南方的」とされるものも含みます)のジャスティスは、いまのところ土地に張り付いていて、「ポータブル」でないもののように見えます。つまり、「パーソナル」というだけでなく、「ローカル」であるという重みが大きいように見えます。しかし、今後グローバルかつパーソナル、すなわちポータブルなジャスティスについて議論していくにあたって、ほんとうに土地に張り付かざるを得ないものが何であって、実はその必要がないものは何か、という区別はとても重要だと感じています。

言い換えれば、これまで身体的/非言語的/文脈依存的/土地束縛的であったものを、「言語化」/「概念化」することで、初めてローカルなものが、グローバルかつパーソナルなものになると考えます。日本の文化/ジャスティスは、(非日本人にも了解可能な)言語/概念となって初めて、「地球/人類の文化」の一つになるのではないかと思います。ローカルなものは、ただそのままであってはグローバルなものになりえないし、実はパーソナルなものにもならないと感じています。

日本の文化の長所として私が考えるもの(の一つ)は、状況に応じた自分の役割の判断とその役割の遂行、です。この規範は日本の文化を体現する身体のすみずみに行き渡っているような気がします。日本以外のカルチャーと接点をさまざまにお持ちの皆さんは、どのようなご意見/体験をお持ちでしょうか。

中村秀規
コロンビア大学SIPA/MIA

2005/02/21

国連の汚職・ゴシップ・人事など

国連フォーラムのみなさまへ。人間の安全保障ユニット田瀬です。

しばらく出張だったりでごぶさたしておりました。グローバル・ジャスティスのお話などなかなか読みごたえがあり、楽しませて頂いています。本日は少し軽い話題で国連のことを考えてみようと思いました(ぜんぜん軽くはないんですが)。

金曜日に国連事務局の一階がみょーに記者の皆さんで騒がしいと思ったら、セクハラで渦中のルベルス難民高等弁務官が来ていたんですね。ロイターや読売新聞などの記事によれば、アナン事務総長は同弁務官に辞任を求めたけれども、同弁務官はでっち上げだとして潔白を主張したとのこと。私が聞いたり読んだりした話では、職場で同僚の女性のおしりを触ったので訴えられ、いったんは事務総長が不問に付して幕引きとなったのですが、さらに自宅に呼ばれたとか、ホテルに来てほしいといわれた等の内部告発があり、事務総長室も看過できなくなったとやら。ジュネーブのUNHCR本部でもこの件でやや職員の士気が下がっていたと伺いましたが、とうとう大きな問題になってしまった感があります。

このほかにも、みなさんご存じの通り、いま国連はイラクとの「石油食糧交換計画」にまつわる汚職問題で大きく揺れています。石油輸出業者の選定を行なうにあたって巨額の不正が行なわれたのではないかとされており、独立調査委員会が設けられて調査がなされ、アナン事務総長の息子も関与していたのではないかとの疑惑が取り沙汰されています。さらにいえば、一部の国連のPKO要員がアフリカ等現地活動地域において、支援物資をちらつかせて現地の少女たちに性関係を強要していたことが明らかになったりして、いまや、国連のモラルが全体として危機に瀕していて、一気に表面に出てきてしまった感じです。最近の人事の動き(官房長、管理局長、財務官のほか、リンデンマイヤー事務総長補佐官、エッカード報道官などが相次いで辞任)もこうした問題と無関係ではありません。

こうしたことを国連の内側から見て思うのは、「国連には強制措置を伴う法律がない」ということです。たとえば日本の官僚の場合、日本の国内法に反することをやって見つかれば、受託収賄罪であるとか背任であるとか、いろいろその悪さの質と量によって裁かれ刑務所に入れられるなどの強制措置が待っているわけです。ところが、国連の場合はもちろん内部規則や監査などはあるものの、それを破ってもせいぜいクビになったり賠償を求められるだけで、刑務所に入れられたり死刑になったりという強制措置は聞いたことがありません。これは当たり前といったら当たり前の話で、国連自体が主権国家の集まりですから、その職員に対して強制措置を行使する主体はないわけです(国連の職員が国際刑事裁判所などで裁かれることはあるのかな。どなたか間違っていたら正して頂けますか?)。

強制力を伴う法律がなければ、どんなに国連職員一般のモラルが高くても、これを悪用するやつが出てきてしまうとメカニズムとして防ぎようがないわけです。これまで私が会ってきた国連職員や関係者はとてもモラルが高い人が多かったと思います。ところが国連とて一枚岩ではなく、世界中でいろんな人が絡んでくるわけですから、やろうと思ったらすきだらけなのでしょう。巨額の支援が誰かのポケットに消えたり、国連職員による虐待を受けた人がいたとしてもみんなもう驚かなくなっているくらい、国連ってのは危うい組織になってしまっている気がします。

いま私がこれに対する回答を持ち合わせているわけではありません。ただ、たとえば日本がこの国連システムを動かすお金の約20%(通常予算だけで年間200億円を軽く越える額でPKO分担金はこれよりさらに多い)を支払っていることを考えれば、もっとギリギリと国連のお金の使い方を監視(といういい方が悪ければ「助言」)していっていいのではないかと思いますし、国連のモラルに関する世論の関心ももっと高くなっていいのではないかと思います。90年代の日本の国連システムへのお金の出し方は、国連を信用するあまり「ザル」だったようなところが多分にあり、きわどい言い方をすると国連機関に「なめられていた」側面ももしかしたらあったのではないでしょうか(反論お願いします)。もちろん、国連機関への拠出は今後増加に転じてほしいと思いますが、額が多くなればなるほど、その使い方については厳しく見ていっていいのではと思います。

とまあ、ルベルス弁務官のセクハラはむしろ個人的な性癖によるところがあると思いますが、なんとなくこんなことを考えました。仕事でお金を扱っているからケチになっているんでしょうか(笑)。

それではみなさん素晴らしい日曜日を。

2005/02/20

バングラデシュでのMDGs関連行事に出席して考えたこと

DC開発フォーラム、NY国連フォーラム、バングラデシュ・モデルの皆様

在バングラデシュ日本大使館の紀谷です。ご無沙汰しております。今年は開発関連の国際会議が相次いで開催され、当地にもその動きが伝わってきています。

2月16日、ダッカのシェラトン・ホテルで(1)国連ミレニアム・プロジェクト報告書(1月にNYで発表されたもの)、(2)バングラデシュ・ミレニアム開発目標(MDGs)進捗報告書(バングラデシュ政府・国連共同作成)、(3)バングラデシュMDGs調査報告(世銀作成)の発表会が行われました。
http://www.lcgbangladesh.org/mdgs/

これは、当地の国連常駐調整官事務所が中心になって準備した企画で、リスナー国連常駐調整官(UNDP常駐代表)が司会を務めました。

バングラデシュ政府からは、シディキ首相府首席秘書官、アーメド計画委員会総合経済局次官など事務方トップクラスが出席しての力が入ったものでした。この両名は、貧困削減戦略文書(PRSP)策定の中心人物でもあります。

その他、国連ミレニアム・プロジェクトの起草メンバーの一人であるBRAC大学のムスタック・チョードリー氏、世銀副代表、外交団や報道関係者も出席しました。(大使館からは、堀口駐バングラデシュ大使と私が出席しました。)

ちょうど前日より2日間にわたり、国連ESCAP・UNDP・ADB共催のMDGs調査報告技術会合が開催されたこともあり、3報告書の概要説明に加え、ESCAPが作成したアジア大洋州MDGsの現状に関するビデオが流されたり(とても良い出来でした)、ダッカ市内の中学生8人がMDGsの8目標についてベンガル語・英語で将来の夢を語ったり、大きな紙に皆でバングラデシュMDGs達成を約する署名をするなど、様々な演出がありました。

バングラデシュで日々開発の課題の大きさ、難しさに直面していると、必ずしも楽観的な気持ちではいられません。しかし、アジア大洋州の途上国の人たちも共に同じ目標に向かって取り組んでいるのだ、開発は自国だけでなく世界の途上国共通の課題なのだ、というメッセージは、バングラデシュ人にとっても大いに励まされるものだったように思いました。MDGsのような啓発活動(アドボカシー)は、先進国のみならず、途上国でも有益と感じた次第です。

シディキ首相府首席秘書官からは、(1)自分としては、MDGsは貧困に関する十分に練られた文書であると理解しており、これはPRSPによって包括的に具体化されなければならない、(2)MDGsは南アジアの文脈に合わせてSDGs(南アジア開発目標)に修正されるべきであり、SDGsの最新報告は次回SAARC首脳会議に提出される、(3)バングラデシュにおけるMDGs実現のために、必要経費の算定や資金の手当てを行う必要があるが、このためにはODAと政府資金の双方を活用しなければならず、私見ではあるがODAは大規模インフラや科学技術、政府資金は社会分野の経常経費を担うのが良い、(4)先進国の貿易障壁の撤廃も重要であり、また日本の対バングラデシュ債務救済は貧困削減に向けられるよう工夫され感謝している、(5)海外直接投資が重要、(6)モニタリングのためのデータ拡充が不可欠、(7)第8目標(特に先進国の責務)は誰が監視するのか、(8)最終的には政府の主体性が重要であり、ガバナンスの改善が鍵となる等の発言がありました。同秘書官のように、政府部内の取り組みの中核となる人たちを、皆で盛り立てていかなければならない!と強く感じました。

MDGsのような世界的目標が、各途上国でどのように受けとめられているかは様々ではないかと思いますが、バングラデシュでは、政府の人たちも折に触れて「MDGの達成」に言及しています。現在協議中のPRSP案でも、第一章にMDGsの現状を説明する項目があり、ドナーも常にMDGsの状況を見ているのが現状です。MDGsとPRSPの担当部局は一緒で、その両者を整合的に推進していこうという体制になっています。

日本では、MDGsをめぐる議論が国連改革の動きと連携してきたこともあって、MDGsに対する関心が最近急速に高まってきているように思います。

2001年10月、古田外務省経済協力局長(当時)は、MDGsと日本のODAに関する政策演説を行いました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/doukou/un/mdgs_kk.html
2003年8月のODA大綱ではMDGsに特段の言及はないようですが、今月初めに発表されたODA中期政策では、冒頭近くにMDGsに言及しています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/chuuki/pdfs/
本年2月10日、ミレニアム・プロジェクト報告書に関する国連総会非公式意見交換で、大島賢三国連大使が、MDGsに対する日本の基本スタンスを表明する演説を行いました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/17/un_0210.html

日本はMDGsにどのように取り組むべきかについては、これまで様々な議論があったように思いますが、ごく最近までは、日本がMDGs的アプローチを先頭に立って推進するというよりは、若干距離を置いてきたように思います。英国国
際開発省(DFID)のように、MDGsを組織目標として掲げるのには抵抗があるかもしれませんが、日本として、MDGsに結果として貢献していると述べることに加えて、このような目標設定型の枠組みの構築・推進に更に建設的に関与できれば良いのではないかと思います。

DC開発フォーラムでは、2002年6月のブラウンバッグランチ(BBL)で、この点につき戸田隆夫JICA米国事務所次長(当時)より問題提起がなされ、それを踏まえて同11月には国際開発ジャーナルに寄稿されました。「日本はこれ以上傍観者であってはならない。MDGs自体にいろいろ問題点、あるいは改善すべき点があることは当然として、それをあげつらうのみでは埒があかない。国際潮流への建設的な参画を通じて、MDGsをよりよきものにするための議論を進めると同時に、MDGsのようなものを、日本のODAを改革する機会としてとらえた議論がより一層深められるべきである」といった当時の問題意識は、引き続き有効ではないかと感じております。
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf02/pm13.pdf
http://www.developmentforum.org/idj0211.htm

バングラデシュでのミレニアム開発目標(MDGs)進捗報告書に対しては、日本からも草案に対して昨年秋にコメントを行いました。途上国の現場からも、MDGsをはじめとする開発パートナーシップに、建設的な関与を進めていきたいと思います。

来週のワシントン出張の機会に、「国際開発イニシアティブを途上国現地での開発援助にどう生かすか-MDGs、PRSP、調和化・整合化と日本の役割-」とのテーマで、2月22日(火)にDC開発フォーラムのBBLでプレゼンテーションを行う予定です。DC開発フォーラム・メーリングリスト(devforum)参加者には、ワシントン在住者が多いことと思いますところ、もしお時間がありましたら、上記の論点も含め、皆様と議論させていただければ幸いです。
http://www.developmentforum.org/

大変長い投稿になりましたが、終わりまで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。本メールはDC・NYフォーラム関係者、バングラデシュ関係者の双方に送付させていただきましたところ、重複して配信された方にはお詫び申し上げます。ご意見等ありましたらご投稿いただければ幸いです。

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在バングラデシュ日本大使館 紀谷昌彦
Embassy of Japan in Bangladesh
Plot # 5&7, Baridhara, Dhaka, Bangladesh
Tel: +880-2-8810087
Fax: +880-2-8826737
E-mail: kiya@kiya.net
Website: http://www.bd.emb-japan.go.jp/

2003年SARS発生にみる国際危機管理:今後の課題と対策

DC開発フォーラム/UNフォーラムの皆様、

WHO本部の早川です。かなり遅くなりましたが、昨年行われたジュネーブ国際機関日本人職員会(JSAG)勉強会「2003年SARS発生にみる国際危機管理:今後の課題と対策」の記録がまとまりましたので送付させていただきます。ちなみに、本勉強会で紹介されているWHOのシチュエ-ション・ルーム(Strategic Health Operations Centre: SHOC)は最近のスマトラ沖大地震・インド洋津波被害への緊急対応の際にも使用されたということです。

早川元貴

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ジュネーブ国際機関日本人職員会(JSAG) 勉強会

「2003年SARS発生にみる国際危機管理:今後の課題と対策」

昨年11月22日のジュネーブ国際機関日本人職員会(JSAG)勉強会は、世界保健機関でSARS対策の第一線で活躍されている進藤奈邦子先生(Communicable Diseases Surveillance and Response Department)を講師としてお招きして行われました。本勉強会では2003年のSARS危機への国際社会の対応、現在のSARS対策、SARSの事例から学ぶ国際危機管理のレッソンなどが取り上げられました。また、進藤先生には新設されたWHOのシチュエ-ション・ルーム(Strategic Health Operations Centre: SHOC)、を案内をしていただきました。

冒頭のプレゼンテーション及び質疑応答の概要は以下の通りです。

〈講師紹介〉

進藤 奈邦子 (しんどう なほこ)
平成2年 東京慈恵会医科大学卒、ロンドン大学セント・トーマス病院一般外科および血管外科、オックスフォード大学グリーンカレッジ、ラディクリフ・インファーマリー脳神経外科、慈恵大学病院脳神経外科にて研修。救急・集中医療に従事し、院内感染対策に携わる。平成5年より感染症内科、臨床細菌学を専攻。平成8年医学博士。平成9年ヒューマン・サイエンス財団リサーチレジデントとして国立感染症研究所感染症情報センター勤務。平成11年同主任研究官。感染症サーベイランス、インフルエンザ対策が専門。2002年5月よりWHO感染症部門アウトブレークレスポンスチームへ厚生労働省より派遣中。

〈プレゼンテーション〉

1. はじめに

2002年の11月に発生したSARS(重症急性呼吸症候群)は大きな経済的ダメージをもたらした。例えば、アジア開発銀行の調査によると、SARSの東、東南アジア経済への損害は123から284億ドルに上る。航空業界への影響は一年近くに及んだ。 モーガン・スタンレーは世界中で3億ドル、WHOはアジア地域で6億ドルという損害額を発表している。

SARSのような新興伝染病の発生は決して予測されていなかったわけではない。1960年以降、エボラ出血熱、ペスト?、コレラ?など30以上の新興伝染病の発生が世界各地で報告されており、その度にWHOでは対応をしてきている。

2. 国際保健の安全保障体制と伝染病対策

WHOの国際保健の安全保障体制はグローバル・パートナーシップに基づき、国際保健規約という法的枠組みが三つの柱(1.Contain known risks;2.Respond to the unexpected;3.Improve reparedness)に支えられる形で構成されている。

伝染病対策は2つ目の柱、Respond to the unexpectedに属する分野で、伝染病情報収集(Epidemic intelligence)、情報確認・照合(Verification)、リスク・アセスメント(Risk Assessment)、対応(Response)という過程を通して立案、施行される。

 情報収集の段階では、世界に広がる国際保健のネットワーク(WHO地域事務所、マス・メディア、各国保健省、研究機関、大学、NGO,)を通して伝染病の発生に関する情報が集められる。収集された情報は他の情報源との照会を通した確認が行われる。

収集された伝染病発生に関する情報の20%近くがこの情報確認・照合の段階で棄却される。残りの80%が次の段階であるリスク・アセスメントにてさらに詳しく検討される。

例えば2003年の記録では、636のOUTBREAK情報が察知され、そのうち80%は国によって確認され、13.5%は僻地または紛争などの理由で対応できず、残りの10%がただの噂であった。

リスク・アセスメントを通過したものには、伝染病の国際ネットワークGOARN(Global Outbreak Alert and Response Network)を通して発生勧告が発令され、具体的な対応策が施行される。

伝染病の発生勧告発令とそれに伴う対策施行におけるWHOの役割は120以上のGOARNのパートナーとのコーディネーションを通して迅速な技術支援を提供することである。専門家の派遣は24時間以内に可能。

2000-04年の間で、世界26ヶ国で計30件以上の伝染病発生が報告されており、40以上のGOARNパートナー機関、350以上の専門家がその調査、対策施行に参加している。

3. 2003年のSARS危機におけるWHOの役割

2003年3月に2回(香港、トロント)SARS発生の勧告を発令。WHO50年の歴史のなかで初めて旅行勧告(TravelAlert)を両都市に発令する。

極めて短期間で、SARSの国際監視システムの確立、オン・ライン・ネットワークの構築、国際ガイドラインの作成を行う。WHOのガイドライン、指導、情報を基に、各国が独自の対策を作成、施行する。

2003年2月ー8月にかけてWHOから計164人の専門家が中国本土、香港、台湾、ベトナム、フィリピン、シンガポールに派遣された。

発生報告から約4ヶ月間でSARSをコントロール、データをまとめて各国と共有する。

4. SARS危機対策からの教訓

グローバル・パートナーシップの必要性の再確認:SARSのような問題には国際レベルの対応が不可欠である。国レベルの対応では不十分。

グローバル・パートナーシップの構築、コーディネーションにおけるWHOのような国際機関の比較優位性の存在

国際法整備の重要性:現在の国際保健規約は改定される必要がある。未知の伝染病の発生に早急に対処できる枠組みではない。

OUTBREAkの対応においてはまずデータを収集して証拠を積み上げることが必要で、しかも短期間にやらなければならない。データがあって初めて当該国に専門家派遣の必要性を説得することができる。証拠主義に基づく対応の必要性。

コミュニケーション、コミュニケーション、コミュニケーション: WHOと各国政府、メディアと市民、省庁間(例えば、保健省と運輸省)におけるスムーズなコミュニケーションはSARS危機対策のかぎとなった。緊急時ということでWHOのメディア担当官が専門家レベルの会議に出席し、メディア向けのコミュニケ、トーキング・ポイントを独自に作成し、専門家チームの承認を得るという形態をとった。

〈参加者からの質問及びコメント〉

伝染病発生という緊急時でも国連機関ということでWHOからの調査チームは政府からの要請、承諾がなしでは派遣されることは出来ないのか。 -->現在の国際保健規約改定の議論の中でこの点は取り上げられている。

調査チーム派遣のタイミングをめぐる中国政府との交渉について。 -->中国政府の政権交代という大イベントとタイミングが重なったため、WHO側としても慎重とならざらる得なかった。結局、国内情勢の安定なしでは伝染病発生に十分対処できないということかもしれない。

緊急時における専門家の24時間以内の派遣する体制とはどのようなものか。 -->緊急事態に対応するためにWHO内部の行政手続きを一部簡略化した。コンサルタントのロスター制度に頼ることなく、世界中の120の組織・機関と協定を結ぶことで、専門家の確保を確実にした。WHOのミッションは2-12週間という比較的短期間ということも他の国連機関の派遣体制と比べて有利であるかもしれない。

2005/02/12

アラブ世界で最も影響力のある女性ト ップ50

NY国連フォーラムの皆様

おはようございます。YEHの吉川です。
橋本さんの投稿にある『グローバル・ジャスティス』について必死にない頭をフル活動して、何か意見を言おうとか考えてます。(笑)

さて、UNFPAのHPより・・・

アメリカの長者番付を毎年発表していることでも有名な「フォーブス」誌のアラビア語版12月号で、トラヤ・オベイドUNFPA(国連人口基金)事務局長が「アラブ世界で最も影響力のある女性トップ50」に選ばれた。アラブ諸国19カ国計120名の候補者の中から選ばれたこの「トップ50」には、政治、経済、スポーツ、科学、文学など様々な分野から、影響力があるとされる女性が選ばれている。オベイド事務局長のほかには、ヨルダンのラニア女王やエジプト大統領夫人のスーザン・ムバラクさんなどアラブ諸国のファースト・レディや、パレスチナの活動家ハナン・アシュラウィさん、ヨルダンのヌーア女王、サウジ・オラヤン金融会社CEO(最高経営責任者)のルブナ・オラヤンさん、レバノンの国会議員ナイラ・モアワッドさん、ヨルダンの上院議員レイラ・シャラフさんなどが名前を列ねている。

オベイド事務局長が選ばれたのは、UNFPA事務局長として女性の権利向上と女性のエンパワーメントに貢献していることと、また国際開発の分野で女性の問題を30年にわたり取り上げてきたことが評価された。最近では、女性に対する暴力の廃絶に向けた活動に熱心に取り組んでいる。昨年10月の国連安全保障理事会では、女性や少女に対する暴力に対して世界は十分に対応してこなかったと批判する演説を行なったが、長年安保理の議事を見守ってきた職員が「数ある安保理の演説の中でも際立って力強いものだった」と賞賛したという。また、昨年11月25日「女性に対する暴力撤廃の国際デー」での演説では、「どのような状況であれ、国家や権力者が、宗教や伝統・慣習を理由に女性に対する暴力を正当化するようなことを許してはなりません」と訴えた。オベイド事務局長は、女性の権利を基本的人権のひとつとして、また、貧困削減および開発への足がかりとして、その向上に長年努めている。

なお、HPには事務局長の演説が掲載されています。

・安全保障理事会での演説(英語)

・「女性に対する暴力撤廃の国際デー」での演説(英語)

http://www.unfpa.or.jp/news/news.html

ちなみに世界でもっとも影響力がある女性トップ100では、1位がアメリカのライス国務長官です。日本人からは誰も選ばれてませんでした。まだまだ女性には厳しい国ですね。

立命館大学
Youth Ending Hunger JAPAN

吉川 遼

2005/02/11

『現実の向こう』、『自我の起源』

UNフォーラムの皆さんへ

コロンビア大学SIPAの中村秀規です。たびたびすみません。

グローバルジャスティスの話を受けて、平和憲法、北朝鮮問題、国際援助・貧困問題、そして安保理改革といった事柄をどう考えるかについて、示唆的な本をご紹介したいと思います。グローバルジャスティスの投稿でも言及した、社会学者の大澤真幸さんの最新の著作です:

『現実の向こう』、春秋社

あとがきには、次のようなくだりがあります:

「私の議論の照準が合わされているのは、個々の提案そのものではない。ねらいは、それらを不可能なものに見せている枠組みや状況である。そうした枠組みや状況に変更を加えたいのだ。それは、ただ、一見不可能なことの現実性を証明することを通じてのみ、なしうるだろう」

ここでは内容をご紹介することは避けて、そのかわりに(お忙しい中、そして既に「積ん読」もたくさんあるであろう中で)読もうという気を触発するかもしれない個所を、引用します:

「人にはそれぞれ、自分にとって凄く大事なものがある。ある人にとっては、日に何回か礼拝することはとても重要かもしれない。ある人にとっては自由という理念にもとづいて生きること。ある人は金正日(キムジョンイル)の写真が凄く大事かもしれない。僕らが見ると、『なんであんな太っちょのおじさんがいいのかな?』と思ったりするんだけど、その人にとっては死活的に大事なんですね。」

「・・・ケーガンは『ヨーロッパはアメリカに守ってもらっているおかげで、楽園を享受できているのではないか』と指摘する。でも、この指摘は、ヨーロッパに対してよりも日本にもっとあてはまる。/そして、日本人のほとんどがこのことに気づいている。そのため、憲法をたいへんに利己的な法であると感じる傾向にあるように思う。『一国平和主義』という言葉は、そこから出てくる。平和憲法のもとではろくな国際貢献もできないということになる。そして、何より、アメリカに大きな負い目を感じてしまうのです。」

「では、アメリカでなく国連やその他の国際機関が行えばいいのか。それも違う。/ペルーにセンデル・ルミノソ(輝ける道)というゲリラがいる。このゲリラが国連の医療関係者や農業関係者を大量虐殺したことがある。しかも、ただ殺したのではありません。殺す前に自白を強要した。『私たちは帝国主義の一味です』と自白させ、それから殺す。/つまり国連とて完全に中立でない。ある意味、どこかの陣営にコミットしたものとしてしか現れない。中立を保つというのはつねに欺瞞になる。」


大澤さんは、比較社会学/社会システム論が専門で、難解な著作が多いですが、この本はとても分かりやすいです(それでもいくつか難解な個所があると感じますが・・・)。「枠組みや状況の批判的検討」という意味で、大澤さんの仕事はたいへんにすばらしく、ハーバーマスやローティをも批判的に乗り越えようとするその姿勢と能力を尊敬します。日本の文化を分有する者として、私は(英語/仏語/独語等を使いつつも、主として日本語で、日本にいながら仕事をされる)大澤さんのことを非常に誇りにも思います。


最後に、大澤さんの師でもあり、多くの日本人に勇気を与えつづけて来ているであろうもう一人の社会学者の著作もご紹介させてください。これは、直接に安保理改革などを論じているものではありませんが、根本的には同じことがらに照準していると言ってよいと思います:

『自我の起源 愛とエゴイズムの動物社会学』、真木悠介、岩波書店

真木悠介=見田宗介で、アーレントのworkとlaborの区別にしたがって、workをなすときには真木悠介を、laborを行うときには見田宗介を使われると何かで読んだことがあります。あとがきにある、次の個所が有名です:

「・・・だからこの種子は逆風の中に捲かれる.アクチュアルなもの,リアルなもの,実質的なものがまっすぐに語り交わされる時代を準備する世代たちの内に,青青(せいせい)とした思考の芽を点火することだけを願って,わたしは分類の仕様のない書物を世界の内に放ちたい.」


まだの方、「読んでみたい!」と思われましたでしょうか?もしそう思ってくださったら、これほど嬉しいことはありません。


中村秀規
コロンビア大学SIPA/MIA

2005/02/09

グローバル・ジャスティス

NY国連フォーラムの皆様、

こんにちは。コロンビア大学の橋本のぞみと申します。

先日当校にて、ハーバード大学のアマルティア・セン教授およびニューヨーク大学のトーマス・ネーゲル教授をお招きして、「グローバルジャスティス」についてのパネルディスカッションがありましたので、以下に要約してご報告します。

ネーゲル教授:基本的人権からさらに進んで、経済的・社会的正義を世界規模で実現していく必要があるが、現在の世界にはまだ明確なコンセンサスを得た「社会経済的正義」は存在していない(自由経済主義・福祉国家などさまざまな「正義」に基づく制度が混在している)。果たして社会的背景の異なる各国に通用するような正義の概念の確立は可能だろうか。この問いに対し、全世界的正義は存在するが、各主権国家の存在がその普及を妨げているのだという考え方と、異なる国家には異なる道徳観念が形成されているという考え方がある。後者の場合、主権国家が合意により共通の正義を認識し、その普及を共同で行っていく必要がある。自分自身は後者の方法により世界共通の正義感が形成されていくことが現実的であると感じている。

セン教授:「正義」へのアプローチ方法は二種類ある。「正義」とは何かという問いから始まり、そこへ向かっていく方法と、相対的な「正義」の実現を積み重ねていく方法である。前者の場合、「正義」とは何かという議論に終始してしまい、正義の実現へ向けての動きが不十分になってしまう懸念がある。完璧な「正義」の定義は存在しえないし、異なる社会グループは異なる正義の概念を持っている。したがって、同意を得られない問いからではなく、誰もが同意する事実、すなわち「現在の世界において正義は実現されていない」という点から出発し、より正義と公正に近い選択肢を選び続けることによって正義を実現することが重要である。そのためには一人ひとりの市民が遠い世界の出来事に耳を傾け、自分の所属する社会や国家の枠を超えて一市民対一市民という関係を構築していくことが大切である。グローバリゼーションによって貧しい人たちもわずかに豊かになったが、一方でもとから豊かであった人々はますます急速に豊かになっている。もっと公正な富の分配が模索されるべきである。

また、質疑応答において、セン教授が「単純な市場経済の理論は正義の問題を解決することはできない―少なくともこの会場にそう信じている経済学者が二人います」(もう一人は司会のジョセフ・スティグリッツ教授)とおっしゃっていたことも心に残りました。

私自身、勉学に没入する毎日ですが、開発を志す者として、常に心に留めておくべき重要な問題であると思いました。多様な正義が存在する中で、自分の「正義」の概念を押し付けるようなことになってはいけない一方、理論だけではなく、道徳的価値観を持っていなければ方向性を誤った「開発」が進む恐れがあると思うからです。

まだきちんと消化できておらずうまくまとまりませんが、記憶が鮮明なうちにと思い、投稿させていただきます。

コロンビア大学 国際行政学院
経済政治開発専攻
橋本 のぞみ

門外漢の効用

DCフォーラム、NYフォーラムのみなさま

 今日の昼にFASIDのBBLでアフガニスタンの戦後処理、復興の一連のプロセスについてのレクがありました。とても面白かったです。
 FASIDといい国際問題研究所といい、最近面白い講演が多く、また、ML登録などでウェブを毎日参照しなくてもそうした貴重な案内に触れることができてとてもうれしいです。
 そこで門外漢同士が触れると、実は門外漢ならではの化学反応ができるのでは、というのは、かつてNGO/NPOの件でDCフォーラムで今田さんの投稿を受けて考えています。
 実は、小生大学時代体育会の合気道部だったので、最近リハビリを兼ねて月に1回をめどに古武術の稽古に行っていますが、集まる人は空手、剣術に限らず野球、バスケット、レスリング、介護や障害者、心理カウンセラー、身体論者等面白いひとが公開稽古にきて、面白い「化学反応」を示しています。それがまた楽しい。小生はまだまだ、柔軟体操だけで汗びっしょりですが。

 NYフォーラムの久木田さん、忙しい中報告ありがとうございました。

よしはらけんご拝@外務省地球環境課

2005/02/07

UNFPAの拠出国

NY国連フォーラムの皆様

こんばんは、YEHの吉川です。
最近、忙しいからなのか皆様からの投稿がなく寂しい気もします。

1月26日付けのUNFPA(国連人口基金)からのニュースです。

『UNFPA:2004年度拠出国が過去最多の166カ国に』

UNFPA(国連人口基金)のまとめによると、同基金に対する国連加盟国からの任意拠出金の2004年度総額は過去最高の3億2600万米ドル(暫定額)、拠出国も過去最多の166カ国になることが明らかになった。拠出額の上位六カ国は、オランダ、イギリス、日本、スウェーデン、ノルウェー、デンマークの順となっている。また、UNFPAに対する多年度拠出誓約を表明した国も2004年は40カ国を超え、過去最多となった。
今回の任意拠出金額は、UNFPAが1969年に設立されて以来最高で、これまでの最高額1996年度の3億米ドルを大きく上回る。拠出国も1999年度の69カ国から順調に増加しており、2003年度には149カ国、2004年度は過去最多の166カ国となった。

トラヤ・オベイドUNFPA事務局長は談話を発表し、「UNFPAがかつてない額の資金援助をこれほど多くの政府から受けているということは、各国政府が、性と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブヘルス/ライツ)の保障や女性の地位向上そして男女平等の促進といった活動に、真剣に取り組んでいることの表れであります。1994年にカイロで開催された国際人口開発会議では、この三つの優先課題に積極的な資金援助を行なうことが合意されました。カイロ合意は、生命の保障と貧困削減を目指すミレニアム開発目標(Millennium Development Goals, MGDs)にも通じるものです」と述べた。カイロでの会議では、179カ国の政府と市民社会団体が20カ年の「行動計画」を採択したが、その「行動計画」では、家族計画を含むリプロダクティブヘルス/ライツを基本的人権としてすべての人々に保障することが謳われている。また、昨年はカイロ会議から10周年を記念してさまざまな会合が開催されたが、そこでも各国政府は政治・資金両面での一層の支援を表明した。オベイド事務局長は同じ談話の中で、昨年を振り返り、「このような支援増大は、国連加盟各国がカイロ目標達成とUNFPAのサポートに対して全力を尽くしていることを物語っています」と述べている。

談話でオベイド事務局長は、「UNFPAは、世界各国から寄せられた多くの支援に大変勇気づけられております」と述べる一方、こうした支援増大について冷静な判断も重要だとしている。「HIV/エイズの問題などUNFPAが携わる問題は、予想をはるかに超えてさらに深刻化しています。特に、地球で最も多い思春期の若者に対する予防やケアをより充実させるには、今後4億米ドル規模の財源を確保することが緊要だと思っています」とオベイド事務局長は話している。

と、なっております。
僕の参加している団体もHIV/エイズの蔓延防止に取り組んでいるのですが、最近の世界は「人と人とのつながり」における問題が多いですね。

ちなみに、3億2600万米ドル(約330億円)は日本の神奈川県大和市の税収入とほぼ同額です。やはり、まだまだ国連の予算の少なさが目立ってしまいますね。


立命館大学
Youth Ending Hunger JAPAN

吉川 遼

2005/02/05

世銀職員からの現場報告

NY国連フォーラムの皆様

こんばんは、YEHの吉川です。

世界銀行南アジア開発部門の都市環境上級専門官の慶長寿彰さんのHPにモルジィブでの視察報告が載っております。写真も掲載されたりして興味深いですので是非ご覧下さい。

http://www.keicho.com/

このHPの『ワシントン通信』にモルジィブやスリランカのことが掲載されておりま
す。
なお、慶長さんとは1年以上の知り合いで、NY国連フォーラムに載せたいと言った
ところ「どんどん紹介してくれ」と言われましたので紹介致します。

いつも情報ばかりですみません、みなさんと違い、まだ専門知識がない分こういう形でNY国連フォーラム発展の協力できればいいかなと思っております。

それでは!

立命館大学
国際関係学部国際インスティチュート所属(4月より)

Youth Ending Hunger JAPAN
吉川 遼


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